SDGs

2015年に国連総会において採択された「持続可能な開発⽬標(Sustainable Development Goals: SDGs)」は、貧困や不平等、教育、環境などに関連して、2030年までにあらゆる国と地域が達成するべき17の⽬標です。地球上の様々な課題解決を図り、誰⼀⼈取り残さないより良い国際社会の実現を理念として掲げています。

ABO DESIGNは、持続可能で豊かな社会の実現に貢献するためにSDGsで⽰された社会課題解決に向けて取り組むことは、企業としての使命と考えております。

前職で東南アジアにあるグループ企業の幾つかの工場を訪れた時、そこにある賃金の格差によって多くの貧困が生まれていることに直面し、そのことで我々の豊かな暮らしが成り立っているという社会構造を改めて認識する機会となりました。

つまり、我々が商品を安価に手に入れることで得られる富と豊かさの背景には、途上国の低賃金からなる犠牲によってもたられているのだと再認識したのです。

また、貧富の格差は教育の格差でもあり、国内においても、その格差が延々と続く仕組みとなっていることを娘の受験を機に痛感しました。

SDGsの理念に触れることで、ABO DESIGNは、そういった格差を埋める貢献ができる企業への成長を目指したいと考えるきっかけとなりました。

また、SDGsの17の項目のなかから、ABO DESIGNが今できることは何かと考える中、植林木からなる突板を積極的に使用することで、気候変動への対策や海の豊かさ、陸の豊かさを守ることへの貢献が出来るのではと感じています。

我々建材メーカーが供給する住宅の内装部材である建具やキッチンの面材は、その大半がオレフィンシート(以前は塩ビシート)やメラミン樹脂などの石油由来の製品で作られております。

プラスチック製品は廃棄後、一部が海に流れ海洋生物への生態系に大きく影響を及ぼしており、細かく砕かれたマイクロプラスチックやナノプラスチックは、それらの体内に蓄積され将来的には直接人体にも影響を及ぼすと言われています。

ABO DESIGNは、オレフィンシートなどに比べコストの高い木材を薄くスライスした突板材を面材として積極的に使用することで、環境破壊を抑制することに微力ながら貢献できるよう取り組んでいきます。

また、ABO DESIGNは、木材の乱獲により森林が破壊される問題にも対処する為、突板の中でも特に環境に優しい植林木を積極的に採用しております。

木材は成長時に大量の二酸化炭素を吸収し蓄えます。その為、20年から30年で巨木になる木材を計画的に植林し、伐採を行い利用することが温暖化防止の観点からは最も効果的と考えられおります。

イタリアのALPI社では、その短期間で巨木になる、ファルカタやアユース、ホワイトポプラと言った二酸化炭素を大量に吸収する植林木を利用し、それらをスライスし染色する事で木目をデザインした、環境に優しく価値の高い突板を提供しています。

ALPI Italy

環境に優しい植林木。20年から30年で巨木になります。

成長の過程でたくさんの二酸化炭素を吸収してくれます。

原木をかつらむきにし、薄い突板を作ります。

スライスした突板を杢目をデザインするため染色します。

様々な色に染色された突板を重ね直し、もう一度スライスすることで

美しい杢目をデザインします。

ABO DESIGNでは、その特殊で高度な技術によって作られる突板をDesign woodと呼んで区別し、そのDesign woodの価値を広める活動を行うと共に、それらを使用したドアやキッチン、アクセントウォールなどの製品を多く提供する事で、持続可能な社会への役割を果たすことができるのではと考えています。

資本主義のもと、我々は富と豊かさ、そして利便性を追い求め手にした結果、地球への環境破壊と言った犠牲をうみ、

若者や子供達、これから生まれてくる人たちの未来に負の遺産を残すこととなったのだと感じています。

そのことから企業として今、実行しなければならない事は、国連が定めた持続可能な開発目標SDGsの理念に賛同し行動することではないかと考えています。

微力ながら持続可能な未来のために社会貢献ができる企業であるよう、ABO DESIGNは活動を続けていきます。